飲酒や寝酒(アルコール)が引き起こす脱毛とそのメカニズム

WS000454「酒は百薬の長」という関係がありますが、これは毛髪や頭皮環境についても当てはまるのでしょうか?

という訳で今回は、アルコールと脱毛の関係性について見ていこうと思います。

 


目次

●適量の酒とは

●アルコールと薄毛の関係とそのメカニズム
アルコールの分解とアミノ酸
アルコールと睡眠の質

●アルコールの耐性と依存性

 

適量の酒とは

「酒は百薬の長」という言葉が存在しますがこの言葉は本当で、
アルコールが血液の循環を促進し血の巡りを良くします。

 

しかしアルコールが健康的であるためには条件があって、
「適度な飲酒であれば」という条件が付随します。

 

そしてこの適量というのは、
日本酒や焼酎でコップ1杯~2杯とされており、
普通に晩酌をする分にはかなり物足りないのではない位でしょう。

 

また毎日飲酒をしていると軽いアルコール依存症になり、
アルコールが多少なりとも血中に存在していないと
ダメな体になってしまいますので、
週の半分くらいは休肝日にする必要があります。

 

アルコールと薄毛の関係・メカニズム

今回は、アルコールが薄毛や脱毛につながってしまう原因について、
2つの観点から見ていきたいと思います。

 

目次にも書いたように、

・アルコールを分解するのに、アミノ酸を大量に消費する
・アルコールによって睡眠が妨げられてしまい、
間接的に毛髪が成長するのを抑制してしまう

という2点に集約されます。

 

では、詳細を見ていきましょう。

 

アルコールを分解するのに、アミノ酸を大量に消費する

アルコールは体内に吸収されると
アセトアルデヒドという物質に変わりますが、
これを無害なレベルまで分解するために
システイン(シスチン)やメチオニンといったアミノ酸を消費します。

 

これらのアミノ酸は、髪の毛を構成しているケラチンというたんぱく質の
もととなっている上に、体内ではあまり作ることができないですし、
メチオニンに関しては食物を摂取する事でしか吸収することができません。

 

ですので、アルコールの分解のためにシステインや
メチオニンを使ってしまうと毛髪の生育に利用する分がなくなってしまい、
細毛化や軟毛化を引き起こしてしまいます。

 

また栄養が行き渡る順位というものがありますが、
毛髪はその優先権が最も後ですので尚更問題となるのです。

 

アセトアルデヒドはさらに・・・

アルコールを吸収して生成されるアセトアルデヒドという物質は、
タバコにも存在する成分なのですが、
これはタバコの依存性を高める効果があるとされています。

 

ですので喫煙をしている方の場合、
なかなかタバコがやめられない原因にもなってしまうのです。

 

どちらも非常にアルコールもタバコも非常に依存性が強く、
一気に断酒してしまうと禁断症状が出たりストレスによって
逆に脱毛を促進してしまう可能性があります。

 

この点に関しては専門医に判断を仰ぐのがベストですので、
早めに医師に相談に行きましょう。

 

アルコールは睡眠を脅かす

睡眠は、毛髪の成長にとって欠かせないものです。

 

しかし、夜寝るためにアルコール</a>を摂取される方は少なく、
ある調査によれば寝酒の習慣が男性の9%、女性の5%に見られたそうです。

 

確かにアルコールには寝付くまでの時間を短縮し入眠を早める効果があり、
寝付きが悪くて困っている方にとっては、
効果があることもあるかもしれませんが、
実際にはそれ以上の副作用があるケースが多いです。

 

アルコールが睡眠にもたらす影響とメカニズム

アルコールには、大脳の活動を静める働きのあるニューロンに
刺激を与えて入眠を促します。

 

寝酒をする理由のほとんどは、この効果を期待してのものです。

 

しかし、睡眠の後半になってくるに従って、
徐々にアルコールが睡眠の質を脅かし始めます。

 

第一に利尿作用が増します。
これによって夜に目覚める可能性が高くなり、熟睡できなくなります。

 

第二にアルコールによってマヒしていた中枢神経が目覚め、
睡眠途中で覚醒してしまいます。

 

これによって、睡眠が浅くなったり朝早く目が覚めてしまったりします。

 

人によっては、アルコールを摂取してから睡眠をとると、
ぐっすり眠れたと感じる方がいらっしゃいますが、
実は深い睡眠がとれていないため、
脳は十分に休まっていない可能性が高いです。

 

アルコールの耐性と依存性

アルコールを飲んでから睡眠をとる生活をしていると、
徐々に寝付きが悪くなってくる場合があります。

 

これは人間の体がアルコールに対する耐性を持つことによって、
その効果を抑制しようとするためです。

 

そうしますと寝付きが悪くなったと感じた場合、
さらに飲酒量を増やすことになりますし、
アルコール依存症のような症状を併発してしまうかもしれません。

 

これは、アルコールの摂取量を増やした上に
睡眠の質をさらに下げることにつながりますので、
絶対に陥ってはいけない負のスパイラルといえます。

 

また上述のように、
アルコールを分解して生成されるアセトアルデヒドには、
ニコチンの依存性を高める効果があると言われていますので、
なおさら注意が必要です。

 

まとめ

冒頭でも書いたように、適量のお酒というのはかなり少なめです。

 

ですから、基本的には毎日飲むという習慣は避け、
週に1~2日たしなむ程度に飲むというスタンスが望ましいでしょう。

 

薄毛や抜け毛に悩んでいる方には、飲酒の習慣のみならず、
生活習慣そのものが脱毛症を促進させてしまうようなケースが多いですので、
意識的にコントロールする必要があります。

 

あわせてに読みたい関連記事

トラックバック&コメント

この投稿のトラックバックURL:

コメントをどうぞ

このページの先頭へ